どうも、ビール大好きサラリーマンのふぱ (@fupa76670130) です。
この記事では
- ビール純粋令って何?
- 具体的にどんな内容なの?
- 目的は何?
こんな疑問をお持ちの方に向けて
「ビール純粋令」に関して
- 詳細
- 目的
- 現代のビールとの違い
についてご紹介します
先に結論を言うと「ビール純粋令」は、ビールの品質を安定させることなどを目的とした世界最古の食品法のことです。
ドイツビールの歴史にもつながる内容なので、誰かとビールを飲むときの雑学として覚えておくと面白いと思います。
良ければ最後まで見ていってください。
【記事を書いた人】
30代ビール大好きサラリーマン。「日本ビール検定3級」保有、2級合格に向けて勉強中。子育てに追われる日々の中でビールを飲む時間が至福のひと時。
早速、解説していきます。
ビール純粋令とは
ビール純粋令は、1516年ドイツバイエルン公国の君主「ウィルヘルム4世」により発令されました。
その内容は
ビールは「大麦」、「ホップ」、「水」のみを原料とすべし
というものでした。
当時は、安い穀物が混ざったビールが出来てしまい、品質が安定しませんでした。
原料を指定してビールの品質を安定させよう!
※イメージ
そこで、法令でビールの原材料を指定することで、品質の安定を目指しました。
これにより粗悪なビールがなくなり、品質が向上しました。
目的は?
ビール純粋令の目的は大きく2つあったと言われています。
- ビールの品質安定
- 食糧確保
ビールの品質安定
当時のビールは、原料である大麦に安い穀物が混ざってしまうことがあり、
それを防ぐために、法律で原料を指定しました。
その結果、安い穀物が使用されなくなり、ビールの品質が向上しました。
粗悪なものとして、毒草が入ったものもあったみたい・・・
さすがに毒はヤバ・・・
食糧確保
当時のビールは、小麦やライ麦など、いわゆるパンの原料もビール醸造に使われていました
そのため、小麦やライ麦が不作の年には、食糧危機になるリスクがあったため
パン作りに優先的に使用されるように、原料を指定したとされています。
空腹でビール飲んだら頭おかしくなるわっ!
小麦を使って作られる「ヴァイツェン」というビールは領主直営の醸造所だけ例外として製造していました。
わーお!領主様の権力ぅ~
でもそのおかげで現代でもヴァイツェンが飲めるんだよ
現代のビールとの違いは?
当時のビール純粋令では原料を、「大麦」、「ホップ」、「水」のみとしていました。
現代では「麦芽」、「ホップ」、「水」、「酵母」となっています。※
※厳密には酵母は原料ではない
ドイツビール醸造の法律では麦芽、ホップ、水、酵母となっており、酵母が他の原料と並べられているので間違いやすい
酵母は発酵には必要だが、酵母自体が原料ではない。
日本の酒税法でも酵母は原料に含まれない。
出典:ビール検定公式テキストより
現代のビール純粋令では、大麦が麦芽に変更され、酵母も使用したものとなっています。
いろいろな歴史背景もあり、現在ではドイツ国内で製造・販売される下面発酵ビールについてビール純粋令が守られています。
なので認識として
全てのドイツビール=純粋令に沿ったもの・・・×
ドイツ国内で製造・消費される下面発酵ビール=純粋令に沿ったもの・・・○
ということになります。
ややこしいですが、すべてのドイツビールがビール純粋令に沿っているというわけではありません。
まとめ
この記事を簡単にまとめると
- 1516年、ウィルヘルム4世により発令
- 世界最古の食品法
- 目的は品質安定と食料確保
- 当時は大麦、ホップ、水のみだった
- 現在では麦芽、ホップ、酵母、水
- 酵母は原料ではない
- ドイツ国内で製造・消費の下面発酵がビール純粋令に沿ったもの
- 全てのドイツビール=純粋令ではない
- その他のスタイルもある
となります。
ビール純粋令に沿って作られたものも、そうでないものも違った味わい、美味しさがあります。
一つの価値観にとらわれず、いろんなビールを楽しんでみてください。
「もっとビールの知識を深めたい」という方は「ビール検定」の受験をおすすめします。
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